三大映画祭週間2014

オスマンとソマーズ夫人は、平凡な毎日を送っている市井の人たちだ。オスマンはフランスに住み息子を持ち、ソマーズ夫人はドーバー海峡の島に住み娘がいる。共通点は子供たちがロンドンの学校で学んでいること。2005年7月7日、消息知れずとなった子供たちを探すために二人は一緒に旅をする決意をする。異なる宗教的背景を持ちながら-オスマンはイスラム教徒であり、ソマーズ夫人はカソリック教徒だ-二人は子供たちを無事に発見するという希望を共有する。文化的な違いをよそに、彼らは互いに励まし合い、必ず見つかるという信念を持ち続けて探し続ける。

監督:ラシッド・ブシャール
出演:ブレンダ・ブレッシン、ソティギ・クヤテ
2009年/アルジェリア、フランス、イギリス/88分
原題:London River

1959年フランス生まれ。 映像業界でのキャリアをテレビのアシスタントとしてスタートする。1977年から、幾つかの短編映画の監督を経て、1985年に初の長編作品『Baton Rouge(原題)』を完成させる。1995年の作品『Poussieres de Vie(原題)』でアカデミー外国語映画賞にノミネートされ、続く『Little Senegal(原題)』がベルリン国際映画祭コンペテションにノミネートされ、第11回ミラノ・アフリカ映画祭で作品賞を受賞して、確固たる地位を築く。しかし、彼の最大の成功は『デイズ・オブ・グローリー』(2006年)で、この年のカンヌ国際映画祭コンペティションに選出されるとともに、男優陣のアンサンブルに対して男優賞が授与された。
ブシャールはプロデューサーとしても活躍し、1989年にJean Bre’hatの製作会社に参加すると、『ユマニテ』(1999年)『好きと言えるまでの恋愛猶予』(2002年)『フランドル』(2005年)などを製作した。
最新作はフォレスト・ウィテカー、ハーベイ・カイテル主演による『暗黒街のふたり』(1973年)を基にしたドラマ『Two Men in Town』 (2014年)

1985年 Baton Rouge (監督・共同脚本/82分)
1991年 Cheb (監督・共同脚本/79分)
1995年 Poussieres de Vie (監督・共同脚本/87分)
2001年 Little Senegal (監督・共同脚本/97分)
2006年 デイズ・オブ・グローリー (監督・共同脚本/119分)
2009年 ロンドン・リバー (監督・共同脚本/90分)
2010年 Hors la Loi (監督・共同脚本/138分)
2012年 Just Like a Woman (監督/87分)
2014年 Two Men in Town (監督・共同脚本/120分)